二笑亭綺譚 50年目の再訪記
むかーしむかし。建築を勉強してた頃。
製図の時間というのがありました。
課題をエスキス(あーでもないこーでもないと試行錯誤すること)し図面を書き
(もちのろん、手書き)、そんでもってパース又は模型を作る。
課題が出された日から嬉々として取り組む同級生を横目でみながら、
すちゃらか学生の私たちは、さっさと遊びにいったものでした。
(提出は、数週間のちなんで)
大人になっても、夏休みの宿題方式でやってたので、
提出前は必ず徹夜。毎回、徹夜。
エスキスをやりきってないから、
部屋が一つ足らんかったり、
地下なしの2階建てという課題なのに、1階平面図に地下へいく階段が書とったり、
面積の帳尻を合わせる為に巨大な便所を書いてみたり・・。
2階のレベルより高く登ってしまう階段を書いとったり・・・。
よく言えば独創的。(というかもはや法令違反!?)
(遠い目・・・)
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二笑亭綺譚 50年目の再訪記
式場隆三郎
3600円(絶版)
求龍堂
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本書は、昭和6年頃に実在した
「二笑亭」と名づけられた建物のお話です。
といっても、建築家が書いた小難しい内容ではないので、ご安心を。
著者は、建築関係の専門家ではなく精神科の先生。
そして、
建物の所有者であり設計者でもあるのが、患者の赤木城吉(仮名)。
当時の新聞に、「狂人の建てた化け物屋敷」と報じられ
近所の人は「牢屋」と呼ばれていたらしい。
現代の、「ゴミ屋敷」か「楳図かずおハウス」といったところでしょうか。
すごさの質が違いますが・・・(笑)
巻頭に、建物の各所を写した写真が掲載されています。
これが又
当時の白黒写真で、独特の雰囲気を醸し出しています。

・奥行きの無い押入れ・のぼれぬ梯子
・外部との接触を拒否する塀
・和洋合体風呂・何を計算したか分からない建築メモ・・・・・。
なぜ、彼はこのような建物を建築するにいたったのか?
彼は、どんな人物なのか?
家族は?
(結婚して5人の子女がいた。長男は、世界一周の旅の時発狂。
尚、この世界一周の旅のくだりも興味深い。)
建物は、どうなったのか?
きっと、この本は
あなたの、知的欲求を満足させてくれることでしょう。
かつて日本にあった奇妙な建築物の魅力をご堪能あれ。
本書は、昭和40年に刊行された「決定版・二笑亭綺譚」に
昭和14年に刊行された本の写真図版を加え、
新たに「50年目の再探訪」を加えて構成されてた本です。
写真や平面図だけだと、全体像がイメージがしにくいのですが、
「50年目の再探訪」にて模型を制作。
その写真が掲載されています。
このおかげで、位置関係がよく分かります。

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平成2年5月第2刷。帯あり。帯に小ヤブレあり。
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